エコポイント制度については、以前も取り上げたが、今回はその実効性について考察したい。
前回の記事
「国がポイントカード発行?森永卓郎氏も支持?」
http://sbipu.co.jp/2009/04/ecopoint.html
そもそも今回の取り組みは、経済対策の一環という時点で様々な疑問を呈している。
というのも、そもそも「エコポイント」制度というものは、エコポイントというインセンティブを使って環境に対する関心を高め、より社会的な取り組みに広げていくことを目的としているはずである。
しかしながら、これは、経済対策の一環であり、最終目標は、商品の買い替えを促進すること、消費を活発化させることである。
これにより、確かにエコに気をつけたとふれまわっている商品への買い替えは進むが、それにより利用されなくなった、商品のリサイクルなどについてまで本当に考えられている施策なのだろうか。
しかも、にわかエコという流れに乗じて、偽装するという、消費者の信を失うような行為も現れている。
「省エネ偽装 エコ家電普及に水差すな」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090428/crm0904280312002-n1.htm
これでは、生活に環境への配慮を浸透させようという本来的な意味を大きく崩しかねない、本質的な齟齬が発生しかねない問題である。
また、イノベーションを起こし、環境に配慮した社会への変革を目的とするはずが、カタログによる通販方式という案についても非常に疑問が残る。確かに、カタログにすることにより、あらゆる場合に対応が可能なイメージがあるが、その行為自体が本当に環境に配慮したものになるのだろうか。
あくまでも、流通業における雇用創出の効果を目的にしているようにも見受けられる。現在では、インターネットの普及していない家庭というのは、非常に限られている。むしろテレビやラジオも必須のアイテムではなく、むしろケータイやPCなどの端末の方が優先される動きの中、非常に逆行を感じる。
「エコポイントの使い道 カタログ通販方式も浮上」
http://www.business-i.jp/news/kinyu-page/news/200904280091a.nwc
経産省などにおけるこの分野に関する考え方として、一つ指針となるのは、以下の報告書である。
「「エコポイントのグリーン物流への展開」の公表について
~「グリーン物流とエコポイント研究会」報告書~」
http://www.meti.go.jp/press/20070330013/ecopoint-p.r.pdf
こちらについても、やはり、あくまでも既存の産業における保護育成的な、従来どおりの考え方が見え隠れする。貯まったポイントをエコバックや環境の子供向けの環境教育用の本を配布したとして、どのような実効性があるのだろうか。
積極的な物流における技術革新と消費者への環境配慮の意識を促す施策について、本格的な議論が必要と考える。
ただ、経済対策の一環として行うことが決まったからやる、という姿勢ではなく、本来の「エコポイントというインセンティブを使って環境に対する関心を高め、より社会的な取り組みに広げていくことを目的」に立ち返った本質的な議論を求めます。
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